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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2017-10

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体験入学 第四章 Part.5

 何だろう、女装させてあちこち引きずり回したことなら一〇〇回以上謝ってもらわないと割が合わないが、などと思っていた武生に、茜はかなり昔のことを言った。
「……実はね、武生くん。あなたが体験入学の抽選にあっさりと当選したのは、あたしの差し金なのよ」
「えぇっ!」
 いきなり始まった茜の暴露に、武生は驚愕する。
「あたしたちの計画はこう。翠があなたに体験入学の用紙をかかせて、あたしがそれを強引に通し、体験入学の抽選を通過させる。そうして、翠が校長先生に冗談でしたと謝れば、あの校長先生の性格ですもの、絶対に、女子児童として参加させると思ったの。何とか予想通りにいって、ほっとしたわ」
 あまりに唐突な罪の告白だったが、武生は自分が怒りを感じていないことに、さらに驚いた。茜はさらに、言葉を続ける。
「そして体験入学の日、深山小学校を受験するという言質を取って、あなたが大学に行けないようにする。この目論見も上手く行って、さて、後はあなたの家に入学案内を送付して、家族に説明させ、上手く深山小学校に入学させよう……と言う矢先に、妹さんがあなたを調教し始めたでしょ? あたしたちの趣味とは、全然違うやり方で。正直あたしたち、結構焦っていたのよ。あなたがあそこで妹さんの奴隷に堕ちちゃったら、いままでの苦労が水の泡だもの」
「…………」
「まぁ、それで逆に家族に対する反感が加速して、あたしたちの所に来てくれたんだからめでたしめでたしってところね。本当に、あなたが真剣に深山小学校を受験してくれるようになって、いままで色々仕掛けてきた甲斐があったってものよ」
「な……ん……」
 武生は、自分の目の前で微笑む茜に、言葉を詰まらせながら疑問を投げかける。
「何でそんな、面倒くさいことを……だって、俺を、女の子にして、小学校に入れて、そんな……何の得が……」
 そう。翠は都内の大学を受験する予定で、武生が深山小学校に入ったところでそばにいられるわけでなし、何のメリットもない。せいぜい小学校の学校見学で彼を見たり、家にいるときに楽しむ程度だ。こんな大規模な陰謀を企むほどの理由はない。
 そして茜にも、理由はない。すでに深山小学校には七菜という、彼女の趣味を十分満たしうる少年がいるのだ。彼を着せ替え人形にして遊ぶのなら、姉の寧々も協力を惜しまないだろう。わざわざ武生を引っ張り込む理由はない。
 硬直する武生の前で、茜はゆっくりと立ち上がる。そして彼の手を取って立ち上がらせ、部屋の外に連れ出した。
 武生は大人しく、彼女に手を引かれるまま部屋を後にする。深紅の絨毯が敷かれた長い廊下を歩きながら、茜は彼の疑問に答えた。
「その理由は、本人の口から聞くといいわ。これはすべて、あの子が望んだこと。あなたを深山小学校に入学させ、女の子としての振る舞いを強要する。それがあの子の願い。あなたはその願いによって、ここに辿り着いたの」
 やがて彼女は、観音開きの大きな扉の前で立ち止まり、武生の手を離す。そして自分の役割は終えたとばかり、扉の脇に立った。
「さぁ。この奥に、あの子がいる。あなたが持っているすべての疑問に対する回答は、本人の口から聞きなさい……」
 武生は深く、息を吸い込んだ。この扉の奥に、真実がある。「あの子」とは誰なのか、なぜ、自分が少女としての振る舞いを求められるに至ったのか。すべては、この扉の奥に待っているのだ。
 彼はゆっくりと、目の前の扉に、手をかけた。
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