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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2017-07

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乙女座の園 第8エリア(5)


 (5)

 鏡の前に立ったとき、思わず良介の唇に笑みがこぼれた。シンプルな、純白のドレス。レースの手袋をはめた手元には、紅薔薇のブーケ。ティアラにヴェール。大きく開いた胸元には、真珠のネックレスが光る。
 自分でも、思わず見とれるほどの装いだ。この姿を見たら、円香はどれだけ喜んでくれるだろう。そう考えるだけで、良介の胸は躍った。
「こちらへ、ゆっくりどうぞ」
 先ほどまで着替えを手伝ってくれた若い女性スタッフが、にっこり笑って誘導してくれる。この女性スタッフは、良介が男性であると知りながらも、喜んで着付けをやってくれたのだ。からかうような言葉はなく、本当に女性に対するのと同じ扱いで、良介としても嬉しかった。
 ブーケを手にしずしずと歩き出した良介に、そのスタッフは囁いた。
「お綺麗ですよ、とても」
 ありがとう、と小さく言って、良介は円香の待つ、カテドラルの礼拝堂に向かう。
 花嫁控え室から短い廊下を抜け、良介は礼拝堂のドアの前に立つ。左右のスタッフがドアを押し開き、そして……正面の祭壇に、円香の姿を見出した。
 良介はゆっくりと、祭壇に続く道に敷かれた絨毯の上を歩く。まるでヴァージン・ロードのようだが、本来なら父親が手を引くところを花嫁一人で歩くのは、これが本当の結婚式ではない、ということのあらわれだった。
 絨毯の道のりは20メートルほどだったが、その左右には椅子が並び、40人ほどの列席者で埋まっていた。みな良介を見ると、驚嘆するような、羨むような溜息を漏らした。
 そして良介は、一段高くなった祭壇前に上り──そこで待っていた円香と、向かい合った。
「綺麗だよ、リサ」
 司祭にも聞こえないような小さな声で囁く円香。良介も囁き返す。
「素敵よ、円香」
 円香が着ていたのは、花婿用の、白いタキシード。髪は後ろでひっつめるように束ねていて、正面から見ると、オールバックにした青年のように見えた。
「あー……おほん。ではこれより、新郎月織円香、新婦月織リサの、結婚式を開始いたします」
 司祭役の女性スタッフが、開式を宣言する。そしていよいよ、2人の「結婚式」が始まった。
 もちろん擬制の結婚式なので、色々と略式になっている。賛美歌やら何やらはほんの一楽節でおわり、すぐに「誓いの言葉」となる。
「新郎、月織円香よ」
「はい」
「汝円香は、健やかな時も病める時も、妻リサを愛することを、誓いますか?」
「誓います」
 円香の返事に、司祭は大きく肯く。そして良介を振り向き、
「新婦、リサよ」
「はい」
「汝リサは、健やかな時も病める時も、夫円香を愛することを、誓いますか?」
「……っ、誓いますっ」
 良介──いや、リサの声が、震えた。
「では……誓いのキスを」
 2人の距離が、近づく。そして、身体が重なった。リサは円香にもたれかかるように。円香はリサを受け止めるように。
 円香の唇が、やや乱暴にリサのそれに重なる。リサは優しく、円香の唇を受け入れた。2人の唇が重なった直後、参列者から割れんばかりの拍手が起こったが──もはや2人の耳にその音は、まったく届いていなかった。
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