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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2017-07

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乙女座の園 第6エリア(1)

 いよいよ第6エリア。物語も終盤です。相変わらず女装シーンはありませんが、お楽しみ頂ければ幸いです。

 * * *

 第6エリア アトラクション《Tear of Marmaid》

  (1)

 明けて、水曜日の午前10時。
 黒谷社長と有沢良介は、東京駅前の《アトラクティス》本社での話し合いを終えて、東京駅前のコーヒーショップにいた。それほど高い店ではなく、学生が利用するようなところだった。
 平日の午前だというのに、店内は既に騒々しい。ただ、こうした適度な喧噪は、静かな喫茶店よりも、逆に人に聞かれる心配は少ない。社長がこの店を選んだのは、そんな理由からだろう。
「……まず、謝っておくわ。今まで色々と女装させたりして、ごめんなさい」
 コーヒーを注文し、丸テーブルに向かい合ってすぐ、黒谷社長はそういった。彼女の目は、まっすぐに良介を見ていた。良介は黙って、自分のコーヒーに口を付けた。
「あなたが女装させられるのを嫌がっているのは、知っていたわ。けれど、口では嫌がっていても、実際にはそうでない人も多いのよ。気付けば女装している方が、自然だと感じるようになったりね。だからあなたにも色々試したのだけど……ここまで来た以上、もうやめにするわ」
「……、ええ。ありがとうございます」
 良介が肯くと、黒谷晴香は軽く笑った。しかしすぐに笑みを消して、手の中にあるグラスに視線を落とした。
 《アトラクティス》での話し合いは、極めてスムースに進んだ。良介としては拍子抜けするほどに、黒谷社長は彼に女装させることを、全て諦めたのである。誓約書には、業務上必要な場合であって《アトラクティス》の人事部長の認可を得た場合に限り、女装させても良いという条項は付け加えられていたが、それもほとんど万一の場合に限るもので、今後は内勤・外勤含め、いっさい女装はしなくても良くなったのだ。
 良介としては、心から嬉しい。まわりからなんと思われようと、彼には女装を好む性癖はない。長い間女装させられていたせいで、まだ小幅で歩く癖がついてしまっているが、そのうち消えるだろう。そして、また以前のような生活に戻っていくのだ。多少社内での居心地が悪くなるくらいは、この際我慢しなければならないが、その分仕事で取り返せばいい。
 そんなことを考えながらコーヒーを飲んでいると、晴香が低い声で何か言っているのが耳に入った。聞き返すと、彼女はこう言った。
「うん? ああ、なんであなたはそんなに女装を嫌がるのかしら、って言ったのよ。別に見苦しいわけでもないし、似合っていたのに、ね」
「それは、恥ずかしいからですよ」
 むっとして、良介は言いかえした。晴香は受け流すように軽く笑って、
「ああ、話を蒸し返す気はないわ。ただ、思っただけよ。なんで男は女装することを恥ずかしいと思うのかしら、ってね」
 そう言った。口元とは裏腹に、彼女の目は、まったく笑っていなかった。
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