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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2017-07

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乙女座の園 第5エリア(5)


(5)

「そのあたりの経緯は、もう人事部長からお聞きになっているかも知れません。キャンペーンガールとして、あちこちのイベント会場に連れ回され、女の子の服……当時流行だったメイド服や、コスプレまがいの衣装で、僕はテーマパークの宣伝をやらされました。最近先輩がやらされたのと、ほとんど同じですね。会社での業務も、女性用事務服を着て。でも、社長の命令はどんどんひどくなっていきました」
「…………」
「詳しいことはまた今度、話す事にしますけど……そうしてどんどん社長から女装を押しつけられるうち、段々僕は、自分の心の中である変化が起こっているのに気付きました。夢を見ていても、最初のころはズボンを穿いていたのが、気付いたら夢の中でさえスカートを穿いていて、しかもそれに違和感を感じなくなっている自分がいたんです」
「…………」
「正直、まずいと思いましたね。この頃僕は、社長の命令でマンションを移されて、女性として入居していたんです。昨日先輩が言われたように、『女性の気持ちを知るため』って口実でね。でも僕は先輩みたいに逆らえる力もない、本当に新入社員でしたので、逆らうことができず……結局、それ以来、四六時中女物の服ばかり着ることになったんです」
「…………」
「そして、そんな生活を送っていると、僕の中では、ズボンよりもスカートの方が、自然に感じられるようになったんです。意識は男性なんですけど……スカートを穿くほうが自然に感じる。これがどういう意味を持つか、先輩、判りますか?」
「いや……」
「男性がスカートを穿く。これはキルトのような伝統衣装でない限り、およそ社会的に許されない行為です」
 留美の声に力がこもった。断定的に、彼女は話を続ける。
「僕はスカートを穿きます。でも、意識の上では女性じゃなかった。一応あの頃から、女性に見えるように化粧なんかはしていましたが、それでも男性だと判れば、周囲からはおかしな目を向けられます。似合っている似合っていないは別にして、ね」
「……、ああ」
 そうだ。例えばウエイトレス長のさやか。良介が男性であると言うだけで、女性用の服を着た良介をからかい、弄ぶのをやめようとはしなかった。一般的な「女装」への認識は、彼女のような興味本位の、揶揄混じりのものでしかない。口ではどれほど似合っていると言っていても、だ。
「男性としての性自認と、スカートをはくことを自然に感じる意識とは、この偏狭な社会では、両立できません。性同一性障害として女性になって、女性としての生活を送るか。スカートをはくのをいっさいやめて、男性としての生活に立ち返るか。あるいは、周囲の眼を気にせず、スカートをはく男性として振る舞うべきか。悩みましたけど……結局僕は、女性として生きることを選んだんです」
 そう言った留美の眼は、反駁を許さないほど、揺るぎない決意を示していた。
「今はもう、その選択を後悔してはいませんし、社長のことを怨んでもいませんよ。まぁ、社長が僕に女装をさせたのは社長の趣味ですから、感謝する気にもなれませんけど、ね」
 留美はくすくすと笑った。いつも見ている「留美」の面影が、そこにはあった。それを見た良介の耳に、
(男だって同じだ。好きなものを着て、それが見苦しくさえないんなら、他人の眼を気にする必要はねぇ)
 昨日聞いた、宣伝部長の言葉が耳によみがえった。
 宣伝部長の言葉を借りれば、留美が周りの眼を気にする必要はないはずだ。しかし留美は、周りの眼を気にした。そして周りとの折り合いをつけるために、性転換の道を選んだ。
 これも、留美自身の「自分らしさ」を貫いた結果なのだろう。その決断に、留美自身は、もはや後悔も、迷いもないようだった。しかし……
(俺は……俺の、求めているのは……)
 判らない。ただ漠然と感じるのは、自分もいずれ留美のように、大きな決意を強いられることになるだろうな、ということだけだった。
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