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十月兔

強制女装を中心とした小説・イラストのブログです。

2017-06

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乙女座の園 第3エリア(5)

 (5)

「ふふ、そうですね。男の子が着ても、きっと可愛らしいアリスになるでしょうね」
 良介はぎくりとしながら、とっさに冗談に紛らした。ギャラリーも、疑問に思った様子はない。ただ単に、このアリス風ワンピースのかわいらしさを強調するだけの台詞ととらえたようだ。
 こうして、多少の不安を抱えながらもトークショーは終了し、最後にギャラリーと記念撮影をして終了。この頃にはもう、21時を回っていた。
 無事に終わったと胸をなで下ろし、奥の控え室でゲスト二人と一息入れていたとき。
 不吉な音を立てて、控え室のドアがノックされた。
「お邪魔するわね」
 入ってきたのは、さやかだった。彼女はなぜか、小学生のようなかわいいデザインの服を着ていた。大きなチェックのキャミワンピの上に、前にも着ていたグレイのパーカーを羽織っている。しかし、服装の子供らしさとは裏腹に、表情は真剣そのものだ。
「緊急事態よ。子どもが、行方不明なの」
「行方不明……って、迷子?」
「ええ」
 さやかは、真面目な顔でうなずいた。
「しかも厄介なことに、その子、大人を警戒してるのよ。小学生なんだけど、どうも入ってすぐにスタッフから怒られたらしいのね。だから、スタッフの着ている制服を見るとすぐに逃げ出すの。だからあたしも、こうして彼女が警戒しないような服を着て、探しに行くところよ」
 さやかはそこまで言った後、言葉を求めるように良介を見た。
 大変だな、とは思ったが、良介は何も言わなかった。この流れは、自分にも手伝えというのだ。しかも、子供服を着て。ただでさえ本来の上がり時間をオーバーして、アリスの格好でお茶会にださせられている。これ以上、子供服を着て園内を駆け回るなんて恥ずかしい真似はごめんだった。
 そうして彼が黙っていると、神無兔がじとーっと冷たい目で見る。浄玻璃もけだるげな吐息を吐きながら、非難するような目を向けた。
 無言の圧力に冷や汗をかきながら、それでも立ち上がろうとしない良介に、やがて神無兔が言った。
「浄玻璃、あたしたちも探してあげましょ。そこの薄情なアリスさんは、行く気がないみたいだもの」
「ええ。女の子を探すのは女王の務めだものね。もちろん、その子の首をちょん切るわけにはいかないけど」
 部外者二人が立ち上がり、夜の園内に消える。さてそうなると、アルバイトスタッフどころか会社の人間である良介が知らんぷりするわけにもいかない。しばらく頭を抱えた後、
「わかったよ、行きますって!」
 言いながら、アリスの姿のまま夜の園内に駆けだす良介。さやかが後ろから、
「ちょっと! 着替えたほうがいいわよ!」
 とか言っていたが、そちらは無視した。この機に乗じて恥ずかしい子ども服を着せられてはたまらない。ぽっかりと三日月が浮かぶ園内に駆けだした良介は、子供をさがして園内を歩き回った。
 ……しかし、アリスの服装というのは思ったより目立つ。しかも来園者は、明日以降に開かれる《Alice in Waterland》のことを知っている人ばかりなので、彼がそうしてアリスの服で歩いているのを、てっきり明日以降のイベントの前振りだと思うのだ。記念撮影をせがまれたり、呼び止められたりして、子供を探すどころではない。
 結局彼は、その子供が浄玻璃によって発見されてから1時間以上、閉園時間になるまで、園内のお客さんから記念撮影を求められ続けていた。
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